モルディブの大御所
2010年3月20日(土)
オニイトマキエイ
エイはサメの仲間とともに、「軟骨魚類」に所属し、一般の魚類「硬骨魚類」とは区別されています。
世界に1000種ほど確認されている軟骨魚類のうち、エイとサメはおよそ500種ずつ。
サメとエイの顕著な違いは、鰓孔(エラ)の位置。
サメはエラが側面に開き、エイは腹部とされるが、互いに近似種もあります。
オニイトマキエイこと「マンタ」は、エイ目トビエイ科に属します。
トビエイ科の種は、表中層遊泳性と言われる、いわゆる一生泳ぎ続けるものがほとんど。
マンタは身体の下に口があること、身体の幅に対して頭鰭(とうき:頭の先の一対のヒレ、糸巻きの部分)の幅が大きいことなどで他のトビエイ属魚類、イトマキエイの仲間と区別できます。
過去には10mちかくまで大きくなるという調査報告もあったのですが、一般には6m程度が最大といわれているようです。
ちなみに、エイのサイズは横幅で測定。
マンタの場合、横幅は体長の約2倍です。
最近の調査では、水深300m近くまでの生活範囲を持つことが確認されているため、マンタポイントのどこを探してもマンタに会えないことがあるのも納得。
ジンベイザメと同じく大きな身体を持ち、それを維持するために日中のほとんどの時間を補食に費やすマンタ。
大きくなれば敵も少なくなるのだろうけれど、しかしプランクトン食は効率が悪いなーとつくづく思います。
魚を補食する方が早く泳げるようになるわけだし。
サメに襲われる心配も激減するはず。
なんとなく、プランクトン食の大型魚の絶滅が危惧される理由がわかる気がします。