水質とサンゴ礁についての最新情報
2010年9月25日(土)
ワカトビのサンゴ礁は全くもって健康で以前と変わらず素晴らしく、アジア内の他のエリアが被害を受けたサンゴ礁の白化現象の影響も幸運なことに受けずにすみました。この陰には実はいくつかの要因があります:深海からの冷たい海流が水温のバランスを保っている重要性を学び、また地域住民と協力し科学汚染物質を海に流さないようにするなど地域密着型のサンゴ礁保護プログラムがワカトビにあるからです。
「今でも目をつぶると瞼に感動がよみがえります。
今まで見たこともない鮮やかな、そして誰もいない海。あらゆるニーズに応えてくれるダイバー本位のダイビングスタイル(平均70分!)。
いつも笑顔で暖かなスタッフ。ここが都会から遥か離れたリゾートとは思えない、おいしいそしてバラエティーに富んだ食事。そして決められた期間に一緒に滞在するが故にできる世界中の新しい仲間。などなど全てが最高です。」
Ryoko & Mikio Chiba 2010年8月
写真1:Google Earthより東南アジアを見てみると、バンダ海に浮かぶワカトビ周辺がかなり深い(濃い青色は深海を意味している)のが見てとれる。大量の冷水が循環しワカトビエリアの水温を管理しているということになる。
写真2:NOAAの地図は、2010年5月に東南アジアが受けたエルニーニョ現象のピーク時の水温を表している。このようにバンダ海(とワカトビ)は、以前エルニーニョ現象が起きた時と同様、とても深いバンダ海の海底から押し上げられる冷たい海水を豊富に受けたため、温かい海水を受けずにすみました。今年のはじめ(4月)は、いつになく少し高めの水温(がしかし例年通り、白化現象基準値より低い)がワカトビで続いたため、サンゴ礁に少しストレスがかかった。浅瀬や入り江などの水の入れ替わりが少ない場所ではサンゴ礁が白化しやすい傾向がありますが、ワカトビ全てのダイブサイトではサンゴの白化は見られません。水温が下がりほとんどのサンゴが回復した今、普通のダイバーの目には白化の陰も見えません。
写真3:このグラフでは水面の温度を示しています。(もちろん深く行けば行くほど水温は下がります。)3月中旬までは平均より1℃低く、3月中旬から6月上旬にかけてのみ通常よりも1℃高かったことが分かります。このことからも、白化注意の状況でしたが白化の警告レベルには達しなかったという訳です。現在の水温:水面は27℃〜28℃、水深15m付近では27℃、水深30mだと25℃と冷たい。