”FLUO Diving”
2011年2月23日(水)
今回のニュースレターには、あなたの常識を吹き飛ばす最新の情報を詰め込みましたのでどうぞお楽しみください。2010年ワカトビダイブリゾートでは、水中で蛍光発光するサンゴや生物のパイオニアであるリキッドモーションフィルム (Liquid Motion Film) をパートナーとして迎え、全世界で初めてこのユニークで壮観なダイビングを体験できるサービスを始めました。
地球上にはまだ素晴らしいサンゴ礁が残っていますが、年々健康で豊かさを増すサンゴ礁が広がるのはきっとワカトビだけでしょう。そして現在ワカトビでは、これまでに見たことのないとても魅惑的で全く異なったダイビングの世界へと皆様をご案内し始めました。このダイビングは “FLUO Diving” と言います。
最新の科学 − ユニークな次元
燐光や生物発光とは違うので勘違いしないでくださいね。物理学化学蛍光発光とは、ひとつの光(または色)の波長が吸収され、そして再放出するときに発する光であり、波長の光(または色)とは全く違ったものです。蛍光発光する対象物に白い光をあてると本当の色で見ることができますが、UVライトを使うと青色が吸収され再放出する青色が蛍光色に変わり、全く違う明るく輝く蛍光発光の色で見ることができる訳です。
このことから、一つの色から完全に違う蛍光色に変える能力を持つ水中生物も発見されています!
海洋学者であり、物理化学蛍光発光のリサーチをリードする科学者そして蛍光発光テクノロジーの考案者であるDr. Charles Mazelは、「ダイビングに出かけて何かを発見したり水中生物の蛍光発光を見たりすることは、今までの宇宙全体の歴史には無かったことで、きっと世界中で90%を超える人が目にしたことがないだろう。なぜならほんの少しの人しか体験していないからだ!」と語る。
残念ながらサンゴ礁の蛍光発光の本当の理由は依然としてはっきりしておらず、またより複雑な生物については全くもって不明なのが現実です。蛍光発光に関して理解する上で全ての境界を超え、今も科学学界ではそれが魅力的なだけに議論が続いている状態です。
ワカトビのフィルム制作者
“10年間にわたる水中映像シリーズ”と“水中での通話システムを開拓”したとして、また国際的なフィルム制作者として賞賛されるリキッドモーションフィルムの2人が最近世界初の驚くべき蛍光発光の水中映像を世界各地で公開しました。
世界有数の海洋研究所の科学者達との共同作業は水中世界の謎を解く手がかりとなり、4年間に及ぶ研究の成果や証拠書類を世界中の報道機関に発信し、 最高の栄誉を得ると同時に世界的にも認められ、35以上の主要な賞と革命的なシリーズは誰もが知るナショナルジオグラフィックテレビジョンで使用されました。
私達人間は両眼視にたった3つの色彩チャンネルしか持っていないのに対し、シャコ類(モンハナシャコなど)は三眼視で12の色彩チャンネルを持っているって知っていましたか?
リキッドモーションフィルムのGuyとAntia(ワカトビダイブリゾートのマネージャー)のフィルムの中で「なぜ海洋生物は信じられないほどの色を発しているのか?」という問いかけがあるが、この2人は水中生物の視覚システムや身を隠す技、魚がどのように色や模様を変えて感情や気分を表現しているのか調査し“色は魚の隠れた秘密の言語である”という決定的な事実をつかみ、蛍光発光する活動は海洋生物の日常生活に不可欠な役割だということを記録したフィルムを世界で初めて上映しました。また科学者達が600mの深海で緑からピンクに色を変化させる蛍光発光するサメを発見!鮮やかで自然界だけがなしえる技の衝撃的な映像は視聴者を魅了したのは言うまでもありません。しかし、彼らがどのようにそしてなぜこのような行動をとるのかは未だに究極の謎です。
プレミアオーシャンディスカバリー
美しいサンゴ礁のすぐ側で出来る仕事を捜し求め、そして彼らのドアから数歩先に広がる地球上で一番素晴らしいハウスリーフに魅せられGuyとAnitaは昨年よりワカトビに移り住みました。それと同時に彼らは特殊なテクノロジーや最先端機器の専門知識、そしてこの魅惑的な発見をワカトビに齎してくれたのです。
今まで誰も見たことのない魚の驚くべき行動や反応を発見したこの2人のパイオニアを迎えることは、ワカトビにとって斬新で他では不可能なサービスを独占できることとなりました。世界有数の海洋研究所の科学者達が解明しようと努力を重ねる魅惑的な水中世界!「ひとつの色から全く違う色に変えることのできる海洋生物の信じられない能力!」を間近で観察できる蛍光発光ダイビングを体験してみよう
エソ蛍光発光を動画で紹介
数種のエソが蛍光発光することが確認されていますが、発光してないエソも確認されています。または私達が知らないだけで、全てのエソ科は蛍光発光するが何かを伝える時にのみ蛍光発光するのかもしれません・・・
最新の海洋リサーチ
毎日ダイビングに出かけるたびに新しい生物が発見されています。新発見ののちいくつかの質問には答えが出ましたが、未だに多くの謎が解明できずにいます。青に支配された環境では、数メートル潜るだけで明るい色はすぐに吸収されてしまいます。しかし物理化学蛍光発光では明るい色を海底でも維持しているのです。
「カラフルなサンゴ礁の魚や動物は本当に何かを言いたいと思っています。彼らは蛍光発光を色の通信手段として使っています。それもより色鮮やかな方法で・・・」神経生物学者・動物学者・哲学博士・海洋生物学者・色覚の世界的リーダー・視覚行動・色の変化や合図などの知識を持つ世界をリードする科学研究者のひとり、Justin Marshall教授より。
最近のNOAAによるディープスコープ調査では( Prof. MIKHAIL V. MATZ PH.D)テキサス州立大学の生物学課の研究者達が潜水艦で1820フィート(約水深554m)まで行き、世界初の蛍光発光するサメを発見しました。なぜこの深度でサメが蛍光発光しているのかは全くもって科学の謎ですが、おそらくサメは光が届く60mまで浮上することを知っているでしょうから、私達はこのサメの蛍光発光は仲間を見つけるための通信手段のひとつだと理論づける事ができます。
ボクサーシュリンプの蛍光発光を動画で紹介♪
日中だとボクサーシュリンプの口元は小さすぎて目に見えませんが、ナイトダイブに特別なライトを使うと、日中はクリア/白色だった口元は蛍光の黄色に光って見えます。科学者達は、小さなカイアシ類(ミジンコなど)を捕獲するのに役立っていると考えています。この事だけでも生物学的副産物であるし、はたまた人間の目には見えない他の意味が隠されているのでしょうか?
サンゴの蛍光発光を動画で紹介♪
同じ種類の2つのサンゴが隣同士なのにどうして全く違うふるまいをしているのか?特別なライトを使ってみると、1つは明るいライムグリーンを発し、もう1つは明るいピンクや黄色に光り、はたまた蛍光発光しないサンゴもあったりです!
ワカトビダイブリゾートの最高責任者であり創立者のLorenz Mäder:「AnitaとGuyの蛍光発光の水中フィルムを見ているとこのエキサイティングな新しい科学的効果を自分の目で確かめずにはいられないと思いました。
わくわくさせる物理学のレッスンを10代の娘と一緒に受けた事はもっとも楽しめたパートかもしれない。黄色のフィルターをマスクに装着し、青い光を発する水中ライトを片手に私達はビーチからハウスリーフダイビングに出かけました。
サンゴ礁の上を飛ぶように進むと、隠れているはずの生物が目映い蛍光発光を発しているので簡単に見つける事ができました。まるで007の秘密の武器を使っているかのようにも感じました。ソフトコーラル、ハードコーラル、魚やウツボなど様々な生物が光り輝き、潜り慣れたハウスリーフが私達を沸かせてくれました。際立った発色を見せるサンゴもあれば、同じ種類なのに発光しないサンゴもあり、特にハードコーラルは同じ種類なのにそれぞれ違った模様を表していたので驚きました!そして今回の嬉しい発見は、海ウチワに忍ぶ蛍光発光するピグミーシーホース!まだまだ解明できない現象がたくさんあるので探求する必要がありますね。
私達は新たな発見に驚嘆しとても楽しむ事ができました。これは本当にダイビングの新しい視覚的次元です!」
世間で彼らのフィルムが騒がれる中、ワカトビではリキッドモーションフィルムとともに新しい発見を記録し続けていけたらと考えています。世界初の蛍光発光するピグミーシーホースを目撃できたってもう言いましたっけ?
ワカトビチームより心を込めて*