2013.11.06 ハレルヤ号、就航中!

2013年11月12日(火)

カオラックのシーズンがスタートし、ハレルヤ号の第一回目のダイブクルーズが出航しました。
4泊4日、全14ダイブで、シミラン諸島、コボン、コタチャイ、リチェリューロック、ボンスーンレックとこのエリアの主立ったポイントを網羅するスケジュールです。
今日は出航してから4日目で、リチェリューロックで潜っています。

この記事を書いている僕は陸での仕事がたくさんあるので、最初の2泊だけ同行し6ダイブだけして途中下船してきました。
という訳で、第一回クルーズの中間報告となります。

ローシーズン中にお色直ししたハレルヤ号はピカピカに磨き上げられています


全長35m、横幅7.6mは、タイのダイブクルーズ船の中で一番大きいサイズです。
屋上からジャンプするのは勇気が要りますよ〜(^_^;;



さらにこの船の良いところは母船にバリアフリーなダイブデッキが用意されている事です。
ここから直接ジャイアントストライドエントリーでき、梯子で楽ちんにエギジットできるのです


今シーズンに向けて、船上でゲストがより快適に過ごせる様、たくさんの改良を施しました。
サンデッキに大きな幌の屋根を設置した話を書きましたが、他にもいろいろあるので順番にご紹介して行きます。

今回、特にこだわったのは、カメラセッティングルームです。
船の上の限られたスペースに、贅沢にもカメラをセッティングするためだけの部屋を一部屋作ったのです


ダイブデッキからすぐにアクセスできる場所に、雨風から守られた個室をご用意し、広い作業台にはゴムのマットを敷き、たくさんの電源を用意し、充電器は常設され、水気を飛ばすためのエアガン、各社のOリング用のシリコングリース各種、Oリングリムーバーや精密ドライバー、六画レンチなどなどおよそ必要と思われるものを一通り揃えてあります。
この部屋のお陰で、わざわざ重たいカメラを自分の部屋に持って行ったり、風や雨や波しぶきを気にしながら野外でセッティングしなくてもすみます。
また、この部屋はエアコンを使わずに常温にしているので、涼しい部屋でセットしたハウジングが野外で曇るという事もありません。
カメラダイバーの皆様、是非、この部屋をご利用くださいませ!

さて、海の様子はといいますと・・・
お天気最高!
海は凪ぎ!!
透明度抜群!!!
サンゴも元気で魚影もめちゃくちゃ濃い!!!!
と、いうことで、ご参加頂いているゲストも大満足のトリップとなっております。



ウェストオブエデンのキンメモドキとスカシテンジクダイ。


アニタズリーフのソフトコーラルとスカシテンジクダイ。


エレファントヘッドロックのプラウェーラスの数が増えていました。
凄いスピードで泳ぎ回るのでヒレ全開の瞬間を撮るのが難しいのですが、ホンソメワケベラにクリーニングされる瞬間は止まっているので簡単に撮れます。(でも、自分の中でこれは反則です・・・笑)


今年もさっそく会ってきました、シシマイギンポ


ノースポイントでは2mオーバーのレオパードシャークや大きなナポレオンも登場!(写真には撮れませんでしたが・・・)
巨大ウミウチワも健在!




そしてスリーツリーズは大量のスカシテンジクダイで溢れかえっておりました・・・!
ピントの合う幅を狭くすることで背景にスカシテンジクダイの光だけをぼやかして拾う事ができます。
さらにカラフルなソフトコーラルを絡めたら・・・今はやりの!?メルヘンな感じに撮れちゃいます。


まだまだ潜りたかったけど、泣く泣く皆にお別れして、一人カオラックへ戻ってきました・・・
皆、今頃リチェリューロックで楽しいダイビングをしている事でしょう!
では、明日に皆が戻ってきて続きのお話を書いてくれるのを待ちましょう。

報告/TAKESHI
写真/いろいろ

ベストシーズンのシミランクルーズツアーはこちらから

2013年10月26日〜 モルディブ サファリ 王道コース

2013年11月3日(日)

      

 モルディブサファリ雨期シーズンもあと1か月。

 天気、絶好調です!

 写真提供:MR. MAKOTO NAGIHASHI


 今週、久々にラスドゥ環礁でハンマーヘッドシャーク狙い。

 透明度の良い海を、みんなで離れずハンマーを探します。

 しかし、ハンマーに会えぬまま無情に時は過ぎ、諦めて水深を上げます。

 すると、かなたに細かい泡のかたまりが上がるのが見えます。

 この泡は、、、!




      

 やはり、イルカだーーー!!





      


 20頭ほどの群です。


      

 我々の目の前を、着かず離れず、10分も泳いでくれました。



      





 そして、定番になってきた、「トワイライト・ナイトマンタ」です。

      


 今回も幻想的でした。




      

 ジンベエザメも滞りなくでています。


 絶好調のまま1か月駆け抜けますので、お楽しみに!!


 アイランドサファリ 的場

2013年10月19日〜 モルディブ サファリ 王道コース

2013年10月28日(月)

 今週は久々にゲストが少なく、カメラを持ってファンダイブする機会がありました。




      
      トワイライトマンタはスターウォーズみたいで興奮したー。



      
      こんな風にみんなで着底しながら、ライトに集まるプランクトンに集まるマンタを待ちます。




      
      若手イケメンガイド・イムティ





      
      危機感のまるで無いヨスジフエダイ



 ジンベエは滞り無くでています。

 天気もかなり良くなって来ました。

 今シーズンもあとわずか、大物と天気に恵まれ続けますように。

       アイランドサファリ 的場

2013年10月12日〜 モルディブ サファリ 王道コース 

2013年10月27日(日)

2013年10月12日〜 モルディブ サファリ 王道コース     



 ログのアップが遅くなりましたが、10月12日からの王道コースです。

 全ての写真:Ms. KAORU IIZUMI

      
      記念ダイブで、初対面なのに共同作業。
    

      
      島人


      
      南マーレのマダラトビエイ




      
      アリ環礁のパウダー玉



      
      レオ様




      
      パウ様




      
      トサカ様





      
      マダラどん



 お客様に写真をいただいてからびっくり、なんと、ジンベエ・マンタの写真を撮らない方でした。


 とどこおりなく出会えてます。


 アイランドサファリ 的場



2013年10月5日〜 モルディブ アイランドサファリ バア環礁コース

2013年10月12日(土)

      
      

 今シーズン最後となる、バア環礁でのぐるぐるマンタ狙い。

 先週から乗船中の写真家・細田健太朗氏をはじめ、世界の海を潜り倒す美人アナウンサーや、直前までクロアチアで潜っていた方など、強者ばかり23人も集まり、ほぼ満席でトリップスタートです!!
 天気もいい!!

 マンタさんたち、ぐるぐるしちゃってください!!

 ※写真提供: Mr. HIROICHI NAKAMURA




      
   
 いきなりのマクロですが、バア環礁のネリヴァルというポイントにいた「スターリー・ドラゴネット」
 最近あまり見かけなくなって、他船のガイドさんとも「どこにいったんだ?」とはなしていたのですが、ここには5個体もくっついていた。
 もうちょっと遅い時間に行っていたら、産卵が見られたかも。



      

 ぐるぐるマンタは、本当に100枚近くいた!!
 久々に見た!!
 船上からのアップなので、動画をお見せできないのが残念。。。




      
      ぐるぐるムチカラマツ




      
      ぐるぐる無力松







      

 ここは、マードゥというポイントの縦に長い洞窟の中。
 もの凄い数のスカシテンジクダイが住み着いている。
 青っぽい光は洞窟の上からさす太陽。
 赤っぽいのはダイバーの持つハロゲンライト。





       

 ダラヴァンドゥ・コーナーのマンタ。
 最大で8枚が回っていた。

 浅場でクリーニングされるマンタは、もはや神々しい。





      

 こちらはちょっと小さめの個体。
 というか、他の個体がでかすぎる。






      

 育ち盛りのぐるぐるマンタたちを支える重要な栄養源・プランクトン。
 プランクトンが多く溜まるバア環礁の東側エリアは、ポイントによっては「ミソスープ」という表現もあながち外れではないと思えるほど透明度が落ちることがある。
 
 バア環礁から戻り、透明度の良い北マーレ環礁西側を潜ると、まるで空を飛んでいるようだった。

 トラフザメが寝ているのも、遥か遠くから発見できた。




      

 プランクトンが少なくて、マグロも気持ち良さそうだけれど、エサとなる小魚も少なかった。



 今シーズン、月に1度のペースでバア環礁トリップを催行しましたが、今回やっとぐるぐるマンタに遭遇することができました。
 バア環礁自体、まだまだ面白いポイントが多く、ぐるぐるマンタ以外にもメインになるようなイベントが見つかるはずです。

 やはり、来年も来るしかありませんね!!


 アイランドサファリ 的場


2013年9月28日〜 モルディブ アイランドサファリ 王道コース

2013年10月12日(土)

      


      


      

今シーズンも14週目にはいりました。
相変わらず絶好調の王道コース。

今週から2週間、写真家の細田健太朗氏が取材のため乗船します。

月間ダイバー、お楽しみに!!

※全ての写真:Ms.SHUKO WADA



      
      初日、1本目からマンタに遭遇!!


      
      ぐるぐるグレイリーフシャークに出会い、、、


      
      トワイライトナースシャーク!!




      
      2日目。
      フェリドゥで赤いハダカハオコゼを見た後、ジンベエサーチエリアへ移動します!




      
      あっさり、いきなりジンベエに遭遇!!





      
      なんと、スノーケル&ダイビングでトータル6時間もジンベエと泳いでいました、、、!!




      
      細田さん、撮影中。



      
      無人島のそばで見かけたナースシャーク。     

 ジンベエを堪能し、北上します。



      


      
      最近流行の「トワイライト ナイトマンタ」




      

      最後までマンタ。



 ネタが増え続け、忙しい王道コース。

 リピーターの皆さんも間違いなく新たな発見があるはず!!

 どんどんネタを増やしてお待ちしてます!!


 アイランドサファリ 的場

2013年9月21日〜 モルディブ アイランドサファリ×ブルー&スノーチャーターツアー

2013年10月5日(土)

毎年恒例のアイランドサファリ×ブルー&スノーのチャーターツアー、2013年第2弾です!!

      


高橋社長・みどりさんの同行ツアーでは、大物をハズしたことがありません。


今回のツアーは、ダイビング3日間予定のショートトリップでしたが、

初日はクリーニングマンタに始まり、ナイトでナースシャークの大群!!

      


そして、
2日目はジンベエ祭り!!


      

6年連続、ジンベエザメ100%達成!!
この勢いは止まりません。

3日目はアリ環礁の人気ポイントを潜り倒し、無人島でパウダーブルーサージョンフィッシュの玉を見て、夜はモルディブ人の歌と踊りのパーティーでした。


      



      



天気にも恵まれモルディブの王道コースを凝縮した、濃い3日間でした!!

この大物運は止まりません!!

来年が楽しみ!!


 アイランドサファリ 的場

2013年 9月14日〜  モルディブ アイランドサファリ王道コース

2013年10月5日(土)

      

      





早くも今シーズン12航海目のトリップになります。
新たなポイントを開拓しつつ、王道コースのクオリティは高まるばかり。

変わらず大物もしつこく狙います。

大物シーズンど真ん中、どんな海が待っているのでしょう。




※ログアップを楽しみにお待ちいただいている皆様、遅くなりました。

インターネット環境があまり良くないため、可能なときにまとめてアップします。


ログはこちら⬇ 全ての写真:Mr.Shogo Nakajima 毎度、有難うございます。




(さらに…)

ダイビングがメインの家族旅行

2013年10月4日(金)

どこかで素晴らしい時間を過ごせても、また次訪れても前回と同じように最高の時間を過ごせるのか疑問を持ったことはありませんか?

実は、これはHochgrebe家が直面していた問題でした。ずっと夢に描いていた夫婦で行くワカトビ旅行を、8年前にやっと実現することができ・・・今回は、二人の子供を連れてもう一度訪れてみる事にしたのです!何に期待していいのかも分からなかったし、家族での旅行がどの様なものになるかも分からなかったそうです。

それでは、この家族旅行で彼らが発見したことを見ていきましょう!



どこかで素晴らしい時間を過ごせると、またあそこに行きたいと思うけど色々考えてしまいます。次回来ても、また素敵な時間が過ごせるのかな?とか、雰囲気が変わっちゃったかもしれない?もしくは、あそこは変わっていなくても、自分の意識や価値が変わったら?などなど、挙げれば切りがありません。

写真提供:ワカトビゲスト Didi Lotze



8年前に初めてワカトビを訪れて以来、私達夫婦には大きな変化がありました。今では2人の幼い子供の親となり、私は5年前に妊娠してからダイビングも止めていました。

ワカトビに決めた理由には、最高のダイビングができる場所ということ以外にも、ダイビングに行く時はキッズクラブで子供の面倒を見てくれるということがポイントになりました。

写真は、キッズクラブで遊んでいる我が子の写真です。

写真提供:ワカトビゲストTim Hochgrebe



リゾートに到着する前から、ワカトビが進化していることに気付きました!

スラウェシ島の南東の端にある島まで行くことは、かつてとても困難でした。それが今では、バリ島からトミア島までのチャーター機を使い2時間半でアクセスできるというから驚きです!

写真提供:ワカトビゲストDidi Lotze



ワカトビの船で到着すると、おなじみの桟橋が見えてきたのでつい嬉しくなってしまいました。しかし、その桟橋が延長され、先端にはジェッティバーが併設されていることに気付きまた驚かされてしまいました!

ロングハウスも前回来た時と同じように、リゾートの中心にありますが、ボードゲームができるラウンジやアフタヌーンティーの提供、おまけにwifiも使えるようになっていました!

写真提供:Wakatobi Dive Resort



ビーチサイドにあるレストランは、エレガントでリラックスできる雰囲気が漂い素敵に仕上がっています。中では、心を込めて美味しい料理を作ってくれる、インドネシア人のシェフ達が食材に魔法をかけていきます。

また、一番下の子が食べられる物などを事前にコンシェルジュに伝えてあったので、子供たちの食事のニーズにもきちんと対応してくれました。


写真提供:Wakatobi Dive Resort




私達は、メニューが豊富になっていることにもすぐ気付きました。地元で取れる限られた食材以外は、全て飛行機で運ばれてきていることを考えると、限られた量でこの質の高い料理を提供していると思うと、本当にビックリしてしまいます。お魚は地元で捕れたものを提供してくれるので、とても新鮮です!


写真提供:ワカトビスタッフ Guy Chaumette




ワカトビのキッズクラブは素晴らしかったです。

毎日一緒に朝食を食べてから、その日のプランを担当の方と話し合い、子供を預けます。夜は他のゲストが来る前に、子供たちはレストランでスタッフの方や夕食を済ませることもできるので、他の方にも迷惑になりません。また、レストランのスタッフもとても親切ですごく助かりました。もちろん、一緒に夕食を楽しみたい時も、簡単にアレンジしてくれます!


写真提供:ワカトビゲストTime Hochgrebe





私達も常に暑さや日差しに気を付けていましたが、キッズクラブのスタッフの方も、遊ぶ場所を選んだり、帽子をかぶせたり、こまめに水分補給をさせたりしていたので、安心して任せることが出来ました。

午前中の2本目のダイビングが終わると、ダイビングボートが帰って来るので子供たちに会い一緒に昼食をとります。子供たちは興奮しながら朝やったことについて話してくれます。その様子を聞いているだけでも、幸せな気分になれました。そして、午後のダイビングの時間が迫ると、再び子供たちをキッズクラブに預けダイビングに出かけるのです!


写真提供:ワカトビゲスト Didi Lotze




食事を済ませた子供たちが眠りにつくと、ベビーシッターのスタッフが私達のバンガローで子供たちを見ててくれるので、私達はゆっくり夕食をとることもできました。もう感謝!感激です!!


写真提供: Wakatobi Dive Resort




キッズクラブのスタッフだけではなく、他のスタッフも子供たちの名前を覚えて接してくれていたので素晴らしかったです。多忙なスケジュールにも関わらず、熱心に迎えてくれたので特別感が伝わってきました。


写真提供:ワカトビゲスト Didi Lotze




地域と協力しながら海洋環境を保護していくプログラムは、ワカトビがフォーカスを当てている部分でもあります。ワカトビに来るゲストの滞在費用の一部が、このプログラムに当てられているということなので、私達も貢献していることが分かり、役に立つことができ嬉しく思いました。


写真提供:ワカトビゲスト Didi Lotze





1日3本のダイビング・スケジュールが決まっていたのと、 午前中の2本のダイビングの間にも船がリゾートに戻って来るので、子供と一緒の旅行でも1日の予定が立てやすかったです。それに、好きな時に潜りに行けるハウスリーフも見逃してはいけません!

ワカトビのハウスリーフは、ビーチから数歩でエントリーすることができ、藻場と浅瀬のエリアのあと、ドロップオフになっているのでダイビングだけではなく、シュノーケリングも何時間も楽しめます。


写真提供:ワカトビゲスト Didi Lotze




初めてワカトビで潜った時は、たくさんのゲストがピグミーシーホースをガイドさんにリクエストしていました。そんな貴重な生物を見られたことにはとても満足していますが、時々過剰なほどその生物に執着している方もいたので、ダメージを与えないのか心配していたところ、ワカトビのガイドさんがアドバイスをしていたので安心しました。ピグミーシーホースだけではなく、たくさんの変わった生物を見せてくれたので毎回楽しみでした。


写真提供:ワカトビゲスト Richard Smith




ピグミーシーホースを気遣うように、ウミガメや他のデリケートな魚についてもガイドさんに教えてもらえ、とても勉強になりました。

ほとんどのダイブでウミガメを見かけたし、マダラトビエイも見ることができ大満足です!


写真提供:ワカトビゲスト Jett Britnell




水中では、ガイドさんが様々な生物を見せてくれましたが、自分たちだけでも多くの発見がありました。

この写真は「テルク マヤ」というダイブサイトで、砂地を歩いていたウミテングです。


写真提供:ワカトビゲスト Richard Smith




ウミテングやカエルアンコウ、違う色のハダカハオコゼ、流れに乗って群れるアジの群れ、アオヤガラ、カンムリブダイそしてタコやコブシメなど、本当に色々な魚に会うことができました。


写真提供:ワカトビゲスト Erik Schlogl




サンゴを含め多種多様な生物がハーモニーとなり、目の前に広がる景色は本当に美しく、そしてとても健康的に見えました。


写真提供:ワカトビゲスト Erik Schlogl




私は時々サンゴ礁からちょっと離れ、少し遠くからリーフ全体を眺め地形も楽しめるよう泳ぎました。


写真提供:ワカトビゲスト Wayne MacWilliams





ワカトビダイブリゾートを離れ、飛行機に乗り込むと少しずつ現実に戻っていきます。船で桟橋を離れた時は、腕が痛くなるまで手を降り続けました。ワカトビのスタッフにとっては、何回もあるお見送りの一つかもしれませんが、私達にとっては素晴らしいリゾートでダイビングを満喫できたことへの感謝の気持ちといつかまた戻ってくるという思いを込めていました。


写真提供:ワカトビゲスト Shawn Levin


生命の誕生

2013年9月26日(木)

水中に生息する生物は、立派に成魚に成長するまで様々なハードルを乗り越えなくてはなりません。今回は、そんな海洋生物が生き残るために使っているユニークな行動や方法をご紹介していきましょう。


1. 全ての生物は本能的に子孫を繁栄し、自身の種を継続していこうという性質を持っています。サンゴ礁で成魚に成長し、生殖や生存していく過程でも多くの挑戦を強いられます。

この写真は、保護していたアオウミガメの赤ちゃんが、元気よくリゾートの前を泳いで大海原へ向かって行くところです。



写真提供:ワカトビゲスト William van de Wouw

2. 繁殖を成功させるための最初のステップは、相応しい相手を見つけることです! 通常は、オスが最高のメスを見つけ出し、何とかしてメスの気を惹けるよう頑張るのです。(なんだか似ていますね?)

夕暮れ時になると、ペラジアン号クルーズのマジックピアというサイトには数十匹(本当にたくさんいます。きっと50匹以上います!)のニシキテグリが求愛活動のため姿を見せてくれます。このサイトには、ペラジアン号でのみアクセスが可能で、この美しい求愛ダンスを見られる世界で最高の場所です!



写真提供:ワカトビゲスト Steve Rosenberg

3. ほとんどの種のメスの卵の生産量は、年齢と体の大きさに左右されるようなので、繁殖能力はメスの魅力のひとつにもなります。より大きなメスは、質が良く大きい卵を生むため、生まれたばかりの幼魚もサイズが大きく、生存できるチャンスが高くなります。そのため、オスは大きく年上のメスに惹かれる本能的な傾向を持っているようです。

このカクレクマノミの“カップル”の写真は、ワカトビのハウスリーフのジェティバーのすぐ下で撮影されたものです。



写真提供:ワカトビゲスト Mark Strickland

4. オスがお気に入りのメスを見つけると、オスは体の色や模様を変えたり、ヒレを点滅させたり、ダンスの動きを見せメスの注意を引こうとします。オスはこのような行動をメスに選ばれ、メスが自分のテリトリーに入ってくるまで続けます。サンゴ礁に生息する魚たちは、地球上で最も精巧で華麗な動物のようです!このような色は、メスを惹き付けるためのショーだけではなく、交尾中にも役割を果たしています。魚の独特な色やユニークな模様は、自分の種と他の種を識別するとき際に役立ちます。

たくさんの種類が確認されているチョウチョウウオやベラは、多くの類似した色や模様を持っているので、識別するために特定の姿勢や動きなど独自のユニークさを進化させてきたようです。



写真提供:ワカトビゲスト Steve Rosenberg

5. サメやエイなどのいくつかの限られた海洋動物は、親とほぼ同じ姿で生まれてきて、生まれた瞬間から独立して生きていく準備ができている胎生という発生方法もありますが、ほとんどの海洋生物は、卵が生み出され発育していく卵生という方法で、3つのカテゴリーに分ける事ができます。最も一般的なのが、外洋で産卵する生物たちで、ブダイから脊椎動物まで含まれる大きなグループです。

この写真のウミシダも同じで、配偶子である卵子と精子を海中の流れに乗せて放出しています。卵が水中を流れることで、捕食から逃れるチャンスが高くなります。この現象は、日の光があまり届かない夕方から夜にかけて見ることができます。ニシキテグリのように毎日産卵する魚もいれば、特定の時間にだけ、もしくは毎月、または年に一度だけ産卵する魚もいます。



写真提供:ワカトビゲスト Richard Smith - www.oceanrealmimages.com

6. いくつかの種は卵子と精子を一斉に集団で産卵し、卵により高い生存チャンスを与える方法を使っています。外洋に生息するほとんどの魚の卵や幼魚は、半透明で浮力を持ち、光に向かって移動する傾向があるため捕食者から逃れることができます。孵化しても目やヒレ、色素が無いことがほとんどで流れに乗りながら成長し、幼魚期に入ると魚の姿に変容していくのです。



写真提供:ワカトビゲスト Mark Snyder

7. 何かに卵を産みつける魚でも、時には卵が孵化するまで親に守られ、孵化した後は流れに乗りながら幼生期を過ごす魚もいます。クマノミやスズメダイ、ハゼの仲間などが一般的ですね。しかしサンゴ礁が広がる海では、このように親が卵や幼魚を育てていくのは大変稀なケースなのです!

この写真は、オトヒメウミウシが卵を生み付けている瞬間を撮影したもので、’The Zoo’ や ‘Trailblazer’、‘Magnifica’ などワカトビで人気のサイトでよく見られます。



写真提供:ワカトビゲスト Allan Saben

8. タツノオトシゴやヨウジウオのオスは、卵が孵化するまで育児嚢(いくじのう)という袋の中で卵を育てます。

そして、さらに印象的なのが口の中で卵を保護するテンジクダイやジョーフィッシュです。これらの魚のオスは、デリケートな受精卵を敵から守るために孵化するまで口内保育を続けるのです!




写真提供:ワカトビゲスト David Gray

9. サンゴは、地球上で最も多様な動物のひとつです。サンゴはいかなる時も、生産し生き残ることができる術を進化させてきました。膨大な数の卵が放出され、海を漂います。流されたサンゴの幼生がどこかに定着するまで何ヶ月もかかることもあるようです。



写真提供:ワカトビゲスト Walt Stearns

10. サンゴと一言でいっても本当にたくさんの種類があり、オスとメスが同じ群体に住んでいる種もあります。それらのサンゴは満月が近くなると、精子と浮力を持ついくつかの卵がカプセルのように一つに包まれたバンドルを一斉に放出します。海面まで浮き上がったバンドルは、水面で卵と精子に離れ、他の群体の配偶子と交配するのです。

一般にサンゴの産卵と言われていますが、実は卵ではなく卵と精子のカプセルなのです!



写真提供:ワカトビゲスト Wayne MacWilliams

11. 稚魚の時に生き残ることができたとしても、まだ脆弱なため成魚に狙われる可能性がとても高いため、幼魚自身がいくつかの戦略を持つ必要があります。



写真提供:ワカトビゲスト Steve Miller

12. 幼魚の時は浅瀬に落ち着くことが多く、成長していくにつれ深い所に移動していきます。

マングローブや藻場、そして浅瀬に広がるサンゴのエリアなどは食物が豊かなため、成長していくために最適の場所です。シンプルに成熟のタイミングに影響を与える食物が必要不可欠で、体が大きければ大きい程生存のチャンスも高くなります!



写真提供:ワカトビゲスト Richard Smith - www.oceanrealmimages.com

13. マングローブや藻場は、日陰で透明度も低く、隠れる場所がたくさんあるため、補食される確率を低くすることができます。そのため、このような生息地を保護することは極めて重要となります。幸いワカトビの島々は、健康なマングローブや豊かな藻場、そして浅瀬に広がるサンゴのエリアがたくさんあるので、幼魚が生きていくためのチャンスが広がります。

このようにヘルシーな藻場は、リゾートの目の前に広がっているため、ヴィラやバンガローからシュノーケリング・アドベンチャーにいつでも行くことができますよ!




写真提供:ワカトビゲスト Warren Baverstock - www.warrenbaverstock.com

14. いくつかの幼魚たちは“クリーナーブルー”と呼ばれる、マジカルな色をしており、この色は魚だけが見ることができる青色の光波長だと科学者は言います。この色を持っている魚は、寄生虫などを取ってくれるクリーナーであることを示しているため、補食されるのを防ぐことができます。

チョウチョウウオやキンチャクダイ科のヤッコ類、ベラなど幼魚の時に、このキレイなクリーナーブルーを持つ魚もいます。しかし、成長していく過程でほとんどの魚がこの青色を失っていきます。



写真提供:ワカトビゲスト Frank Owens

15. 色や模様は、脅威があるのか無いのかを他の動物に知らせるためのものでもあります。多くの幼魚は、成魚の激しい縄張り争いから逃れるため、成魚と全く異なる色や模様をしています。成長して行く課程で、強さと大きさを兼ね備えた時にのみ、成魚の色合いになるのです。幼魚は外見が成魚と全く違うため、幼魚を識別するのにとても苦労するのは、このためです!

この写真は、ミナミハコフグの幼魚でとても可愛くてキレイな色合いをしています。



写真提供:ワカトビゲスト Rob Darmanin

16. ハコフグのオスの成魚はこんな感じです!



写真提供:ワカトビゲスト Bill Nyitray

17. 海の中では、生き延びるのが大変なだけではなく、生命が誕生する前から容易ではありません! 魚の密度が高いサンゴ礁では、幼魚や成魚死亡率も高いので、海草やマングローブ、浅瀬などの壊れやすくて貴重な生息地を保護することによって、私達人間もサンゴ礁での生命を維持することに貢献できるのではないでしょうか?



写真提供:ワカトビゲスト Warren Baverstock - www.warrenbaverstock.com



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